本イベントの主旨
今回のMeet Upには多数のメディア関係者の方を招待し、株式会社スマートドライブおよび当社サービスについてのご理解を深めていただき、質疑応答や懇親などを通して、今後の動きについて皆様と共有することを目的としています。
アジェンダ
- 2020年度の事業活動/2021年度の事業計画について
株式会社スマートドライブ 代表取締役(CEO) 北川 烈 - モビリティデータ活用の可能性
株式会社スマートドライブ 取締役 元垣内 広毅 - モビリティデータ活用がもたらす各産業への「移動の進化」
株式会社スマートドライブ 執行役員 CRO 弘中 丈巳 - 東南アジアの移動の課題と可能性
株式会社スマートドライブ 執行役員 CSO 菅谷 俊雄 - 質疑応答
- 懇親会
2020年度の事業活動/2021年度の事業計画について
CEOの北川より、スマートドライブの事業内容や提供する自社サービス、2020年度に実現した協業実績について説明。加えて2021年度の事業戦略として、コーポレートCIの刷新、マーケットの開拓について講演いたしました。
モビリティデータ活用の可能性
取締役の元垣内より、モビリティデータ活用が秘める民主化の黎明期ゆえの可能性や、スマートドライブが目指すモビリティデータの活用方法として、シンプルな領域から高度化領域までに広がるチャンスについて講演いたしました。
モビリティデータ活用がもたらす各産業への「移動の進化」
CROの弘中より、スマートドライブで支援している具体的な事例、各産業においてどのようにMobility Transformation(モビリティにおけるDX)を実現しているのか、について講演いたしました。
東南アジアの移動の課題と可能性
CSOの菅谷より、東南アジアが抱える移動の課題とモビリティ事業の可能性、スマートドライブがマレーシアで実際に取組んでいる事業進捗と展望について講演いたしました。
質疑応答
Q:コロナによって公共交通機関を敬遠するような動きがある中で、御社にはどのような影響がありましたか?
北川:大きく2つありまして、1つが我々のお客様の変化です。仰るとおりそもそもの出勤や営業の訪問がなくなるなど、人の移動というのはかなり減っていき、そこは短期的には我々にとってもネガティブな影響がありました。ただ一方でモノの移動、物流については増えており、移動の「総量」はそれほど変わっていないというのが私の所感です。
もう1点目がパートナー企業様との関係です。プレゼンにもありましたが、我々はパートナー企業様の新規事業を一緒につくっていくという動きをするところがあります。我々のお客様には自動車を始めとした製造メーカー様や商社様が多く、そういった企業さまの新規事業へのの開発意欲自体が、コロナによって短期的に落ちてしまいました。ですが、ここも中長期的には我々にとってはポジディブかと思っており、皆様このような状況においては、ゼロから自分たちだけで新規事業を立ち上げるより、我々のようなプラットフォームをつかってある程度のところまで垂直的に立上げを行い、そこから先で自社の独自性のあるサービスに育てていくというような進め方をする。このように変わってきたのかなという風に感じています。
Q:御社の強みの一つに、沢山の走行データを様々なパートナーさんと組んで集めていくことがあると理解しているのですが、どれくらいのデータボリュームが貯まっていて、そのペースはどれくらいなのかを教えていただけますか?
元垣内:公表ベースですと、法人のお客様で現在600社弱のお客様に使っていただいています。延べ30000台分程度の走行データが集まっているような状況です。ペースとしては、弊社の自社サービスを毎月数十社というレベルで新しいお客様に導入頂いているというレベル感で伸長しています。
Q:蓄積されたビックデータの活用法に関してなのですが、シンプルな使い方としては「可視化」。これはニーズもあり分かりやすい部分だと思うのですが、もう少しビッグデータらしい使い方、ビッグデータだからこそ出せるスコアのようなものはあるのでしょうか。
先ほどリスクスコアを出すのにお使いになっているという話はありましたが、その他の何かしらのスコア等、ビッグデータだからこそ出せるスコアのようなものはあるのでしょうか。
元垣内:スコアリング文脈で言いますと、安全性に関わるスコアですね。保険会社様とともに事故に関するリスクスコアリングには現在取り組んでいますし、その他にはマーケティング文脈のものにも取り組んでいます。これは走行データに観光関係のデータ、SNSの投稿情報等を組み合わせながら、マーケティングとしてどういった方にどのタイミングで何を届けると、実際に観光に行っていただけるのか、購買に繋がるのかみたいなところについて、要素技術の実証実験に取り組んでいます。
Q:多様なデバイスに対応しているとのことですが、現状スマートフォンからの情報取得に関してはどのような状況でしょうか。一気にデータが取れる可能性が広がるように思うのですが、何かそこをメインにされない理由はあるのか等。また、例えば車載ですとOBD2のようにもっと車体のコアなデータを取るというやり方もあると思うのですが、データ取得の広さ、デバイスの種類に関してはどのようにお考えでしょうか。
元垣内:色々な考え方があるとは思うのですが、我々も当初はまさにOBD2をベースに車の深いデータを取っていくみたいなところを主眼でやらせていただいていました。しかし今後の事業スケールを考えたときに、一つ一つの車両に合わせてデバイスを調整していくことはなかなか難しかったというところもあり、現在は後付け型や、我々のデバイスだけではなく、世の中に広く浸透しているような既存のIoT機器でも標準的に広く解析できるような取組みはできないかという考えを持っています。車載器として広く使われているデータに基づいて、解析やサービス提供ができるような設計を基本的には考えています。ただ、仰られるとおりスマートフォンはまさに多くの方が持たれているものですので、このデータを活用してサービス作りはできないのか、特にコンシューマーの方向けのサービス作りはできないのかというところは、R&Dや実証実験を進めている状況です。事例の一つでもある損保ジャパン様との人に結びつくような保険サービスづくりというのは、まさにそういった文脈に近いかなと思っています。