首都圏の子育て世代はどのように車を使っているのか — Anycaが実態調査を実施

首都圏の子育て世代はどのように車を使っているのか — Anycaが実態調査を実施

ここ数年でカーシェアやカーリース、ライドシェアなど個人が車を利用する方法が次々と生まれ、「車の所有」のありかたにも変化が起こってきています。

特に交通網が発達している都心部では車がなくても移動に困らないことが多いし、車を保有しているが多くの時間は駐車場で眠っているという人もいるでしょう。維持費や駐車場代なども考えると所有しているだけで費用がかかることもあり、車を購入せず使いたい時に使いたい時間だけ使用料を払うというスタイルも徐々に一般的になってきた印象があります。

過去1年間で車を利用していない人が3割

DeNA(ディー・エヌ・エー)が提供するAnyca(エニカ)もまさに車の新たな利用方法をひとつ。個人間で車をシェアできるサービスです。そんなAnycaが首都圏在住20~40代の子持ち家庭を対象におこなったカーライフに関する調査結果を発表しており、これが少し面白かったので抜粋して紹介します。(完全版はAnycaのサイトで紹介されています。)

出典 : Anyca

※アンケートの対象者

  • 対象地域:首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
  • 対象者:20~40代子持ち男女
  • 有効回答数:4273人

首都圏に住んでいる20~40代が対象ということもありますが、1年間車を利用していないということには驚かれるかもしれません。単身世帯に比べて車の保有率が高い2人以上の世帯でこの結果ですから、単身世帯だともっと多くの人が車を利用していない可能性もありそうです。

また割合は15%に満たないものの、レンタカーやカーシェアのみ(マイカー以外)を利用しているという人もすでに一定数いることがわかります。

カーシェアの利用経験がある人は10%に満たない

レンタカーやカーシェアのみを利用している人も一定数いるという話をしましたが、やはり現時点で1番メジャーなのはレンタカーのようです。上記の数値はマイカーと併用をしている人も含まれますが、4人に1人は直近1年間でレンタカーを利用しているという結果に。

一方で最近メディアで取り上げられることも増えてきたカーシェアの利用率は、タイムズカープラスなど企業が保有する車をシェアするB2Cのカーシェアと、個人間のカーシェア(C2C)を合わせても10%未満。首都圏であっても現時点ではまだ一部の人にのみ使われているのが現状ですが、この数値は今後増えていくかもしれません。

個人向けカーリースやライドシェアにも注目

今回の調査ではマイカー、レンタカー、カーシェア(B2c / 個人間)4つのスタイルに焦点が当てられていましたが、車の利用方法はそれにとどまりません。

特にここ数年でグッと注目を集めているのはUBERやLyftといったライドシェアと呼ばれるサービスです。スマートフォンで簡単に車を手配できるこれらのサービスは、自家用車というよりはタクシーを代替するものかもしれませんが、世界中で利用者を増やしています。ただトヨタがUBERに出資するなど、この領域は自動車メーカーも巻き込みながら発展していきそうです。

車を購入せずに借りる場合だと、レンタカーやカーシェアだけではなくカーリースという選択肢も。カーリースというと法人向けのイメージがあるかもしれませんが、個人向けのマイカーリースもあります。マイカーリースの特徴などは過去に紹介しているので、興味がある方はそちらもチェックしてみてください。

また少し最近のインターネットのトレンドを反映したようなものだと、定額で好きな車を自由に乗り換えられるサービスも注目を集めています。日本でも「NOREL」というサービスがありますが、こちらは月額29,800円(+税)から利用でき、最短90日で車を交換できるという仕組みです。

出典 : NOREL

HuluやNetflix、Amazonプライムビデオのように定額使い放題の「サブスクリプション型」と呼ばれるサービスが増えてきていますが、この車版といったところでしょうか。

NORELに限らず、カーシェアやカーリースの特徴のひとつはマイカーよりも気楽に車の乗り換えができること。車が好きなのでいろいろな車種を楽しみたいという人や、子どもの成長具合に合わせて最適な車に乗り換えたいという人にとっては、メリットのあるサービスです。

「マイカーではない、車の利用方法に注目が集まっている」という話をしてきましたが、今回の調査結果でもわかるように現時点ではカーシェアなど新しいサービスを使っている人はまだごく一部にとどまっています。その理由はいろいろあるとは思いますが、ひとつはカーシェアサービスで車を借りたいと思っても家の近くや都合の良い場所に借りれる車がないなど、カーシェアステーション自体のの普及の問題などもあったりします。都心部でさえまだそういう状況でもあるので、地方はさらに利用エリアが限定的だという状況を鑑みると、まだ当面は都市部を中心に少しずつ普及していくのかもしません。

無人で走る自動走行車を自由に呼んで目的地まで行って乗り捨てるようなサービスが出てくるまであとどれくらいの年月を要するかはわかりませんが、その世界に向かって車のシェアというのは今後も進化しつづけていくと思われます。その過程においてどのようにこういったサービスがアップデートされていくのかを考えるとワクワクしますね。

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